シルバニアファミリーとは、エポック社から発売されているドールハウスのシリーズだ。
ほかのドールハウスと同様、ざっくりと家・人形・家具の3要素でできている。
ポジションとしては子ども向け玩具で、対象年齢はわりと低めの3歳以上。しかしクオリティが超高いので大人の愛好家もたくさんいる。
サイズはお人形も家具も片手におさまるくらい。それに対してお家は小さめのものでも抱えるくらいにずっしり。
大きいお家となると大人でも両手で抱えきれないくらいデカいので、シルバニア好きな人たちはだいたい収納スペースに困っている。私もスカスカだったはずの押入れがAmazonの段ボールで超満員となり途方にくれているところだ。
気になるお値段はそれほど高額ではない。
Amazonだとお人形や家具は300円から1,000円程度、大きいお家などの高価格帯の商品でもだいたい5,000円前後に統一されている。
子どもへのプレゼントならば予算は3,000円~10,000円あたりが現実的だとおもう。
さて、シルバニアファミリーの概要的なものをつらつら述べてしまったけれども。
この記事に「シルバニアファミリー とは」と検索して辿りついてくれた方の多くは、もしかするとシルバニアファミリーがドールハウスだということはすでにご存知かもしれない。
ドールハウスだとはわかっていても、
「シルバニアファミリーって検索すると膨大すぎてなにがなにやら分からん」
という感じだと思う。
私もつい最近までそうだった。
検索結果にあふれる画像、画像、画像、メルヘンで区別のつかない商品名たち。
この記事では、その「なにがなにやら分からん膨大さ」を私なりにちょっと整理してみたので、「なんとなく腑に落ちたわ」という感じになってもらえたら嬉しい。
シルバニアファミリーの膨大さを分解すると。
廃盤品だ。
シルバニアファミリーの膨大さの理由をさがすと6割くらいは廃盤品(もうおもちゃ屋さんに並んでいない昔の商品)にある。
というのも、シルバニアファミリーは発売開始の1985年から現在まで、お家もお人形も家具もほぼ毎年、新商品がそこそこな量発売されている。
それにともなってデザインも変わってきているし、昔と今では材質もちがう。
シルバニアを好きな大人たちの間では「昔のほうがクオリティが高かった」というのはもはや暗黙の了解で、お金をかけて状態のいい「昔のシルバニア」を探し集める人がたくさんいるのだ。
じっさいにメルカリやヤフオクなどで探してみると廃盤品は高価でやりとりされている。
とはいえ私は、廃盤品のほとんどは実物を見たことが(シルバニアのイベントを除けば)無い。
ネットを眺めていると貴重な廃盤品の画像がざくざく出てくるけれど、おもちゃ屋さんに行ってみると案外シルバニアコーナーはスッキリしている。
おもちゃ屋さんに置いてあるのは現在のカタログに載っている商品で、なおかつ目玉商品かそれにちかい「いま公式が売りたいもの」だけだからだ。
シルバニアファミリーの膨大さに眩暈がしそうな時は、おもちゃ屋さんをふらっと覗いてみるだけでイメージが変わるかもしれない。
というわけでシルバニアが膨大に見える理由の6割は廃盤品にあると思うのだけど、せっかくなので、残りの4割もお話ししたい。
シルバニア好きな大人たちは廃盤品だけでなく、いろんなところにアンテナを張っている。
たとえばシルバニアファミリー以外の、まったく別の会社で現在販売されているクオリティの高いミニチュア。
そういう物をハイパー目利きでもって見つけてきて、シルバニアのお家に飾ったりするのだ。
既製品にとどまらず、なかにはクオリティの高いハンドメイド品をセルフで作ってしまう猛者もいる。
この「シルバニアではないもの」が共存していることも、シルバニアファミリーというコンテンツが膨大に見える理由の2割くらいを占めているだろう。
さて、あと残すは2割。
それは世界観や楽しみ方が多様になったことだ。
最近はシルバニアファミリーを、ドールハウス本来の楽しみ方とはすこし違う角度から楽しむ人が増えた。
たとえばSNSを中心に流行しているハッシュタグ「#シルバニアの赤ちゃん」。シルバニアファミリーのなかの赤ちゃんのお人形やベビー家具をメインで愛でるという人たちがいるのだ。
ドールハウスのお人形としてではなく、ふだんの暮らしのなかで一緒に生活している小さな妖精のように愛でているのが特徴である。
そしてシルバニアの赤ちゃんを愛でる人たちがだいたい同時進行で楽しんでいるのが、ぬい撮り。
ぬい撮りとはその名のとおり、ぬいぐるみの写真を撮ることである。具体的には、お人形をカフェなどに連れ出して食べ物といっしょに写真を撮ったりするのが代表的だと思う。
そんなわけで。
シルバニアファミリーというコンテンツが膨大に見える理由をまとめると、
現在のカタログに載っている商品たちに加え、ものすごい量の廃盤品たち、さらにはシルバニアファミリーとは直接関係のない別会社のミニチュア物やハンドメイド品などが「シルバニアファミリー」というフワッとしたくくりの中で共存しているから。
そして、ふだんの暮らしに妖精を溶け込ませたようにシルバニアファミリーのお人形を愛でるという新しい世界観や、写真を撮ってSNSで共有するという新しい楽しみ方がふえたから。
なので、実際におもちゃ屋さんに行ってみると「意外とスッキリしてるのね」という感じになったりする。
おもちゃ屋さんに並んでいるのは現在カタログに載っている商品で、そのカタログとはコレである。(クリックで公式サイト内のカタログに飛びます)
これからシルバニアファミリーを集めてみようかなという人は、この現在のカタログの中から選んで買う(私が知る限りいちばん安いのはAmazon)というのが無難だと思う。
……とはいえ、初めてシルバニアに触れたという状態で、迷ってえらんで「これにするぞ」と決意して買うには数が多すぎるのも事実なので、プレゼント向きのシルバニアは予算別・年齢別でまとめてみた。参考までに読んでもらえたら嬉しい。
この記事でてろてろと挙げたように楽しみ方はめっちゃ多様なので、癒しを求めている方はぜひ、一度軽率に手を出してみてはいかがだろうか。
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