コンパクト。安い。赤ちゃんつき。
私はこのお家、大人のために発売されたお家だと思う。
もっといえばシルバニアの2020年代を象徴するお家になると思う。
Amazonにて2,063円で買った。
「シルバニアといえば子どものためのおもちゃ。そして値段が高くてかさばる」
という先入観の消えない大人なアナタ。
この記事を1分だけ読んでくれたら、シルバニアに対する気持ちが変わるはず。
セット内容
まずはざっくりとレビューをば。
セット内容はわかりやすく3つ。
①お家本体と、②ショコラウサギの赤ちゃんと、③すべり台付きベッド。
お家本体は、大きなお家とジョイントできる仕様なので左右の壁(ほかのお家とくっつく面)がシンプル。そのぶん、前面は凝っている。
ドアの郵便受けにまでこまかいお花のレリーフが。
アップで見ると、
本物のお家みたい。
すべり台付きベッドは、
みどり一色でサッパリしてるけど、
よく見ると花柄があしらわれている。
そして住人。ショコラウサギの赤ちゃん。
私は個体の識別ができなくなるのが嫌で、同じ子は1体までが理想と思っていたのだけど、ショコラウサギべいべー2人目。
人形をよくよく見比べてみたら、足の裏にあいている穴の位置が微妙にちがうことが分かった。
これなら、どっちがどっちか分からなくなることも無さそう。よかった。
よかったよかった。
きいちご林のお家は、なぜ大人にオススメなのか。
大人にオススメしたい理由。
それは、
「公式はきいちご林のお家を、大人のために発売したんじゃないか」
と思ったからだ。
「#シルバニアの赤ちゃん」というハッシュタグをご存知だろうか。
最近のシルバニアといえば「赤ちゃん」である。
SNSの進化といっしょにシルバニアの赤ちゃん人気は加速し、いまでは「赤ちゃん」がシルバニアの看板を背負ってコンビニに並ぶまでになった。
「シルバニアファミリーというコンテンツのなかの赤ちゃん」ではなく、「シルバニアの赤ちゃん」という新たなコンテンツになりつつあるわけだ。
そして「シルバニアの赤ちゃん」を愛でているのは、子どもではなく大人たちである。くわしくはこの考察記事を読んでほしい。
シルバニアの赤ちゃんの特徴を並べてみよう。
①可愛い、②小さい、③安い。とりあえずこの3つだろうか。
重要なのは②と③、小ささと安さだ。
たしかに赤ちゃんは可愛い。
でもなぜ、シルバニア全体ではなくシルバニアの赤ちゃんのみがこんなにも支持を集めているのか。シルバニアは家具もお家もハイクオリティで可愛いのに。
それは赤ちゃんが、ずばぬけて小さく(親指サイズ)、そして安い(Amazonで300円ちょっと)からだと思う。
大人がシルバニアを集めるなかで、小ささ、安さという2つの要素は、とてもリアルに大事なことである。サンタさんへ無邪気にお手紙を書いていたあの頃とは違う。
「今月自由なお金は少ししかない……五千円のお家はちょっと……」
「好きなものを集めるならしまう場所はどこにしよう……もし飽きたら、いつか捨てるとしたら?」
現実的なことを考えれば考えるほど「可愛い!」だけでは買えないのだ。
いま大人が求めているのは、かさばらず安価なドリーム。
大人たちが軽い気持ちでお家に手を出せるとしたら、それは間違いなく小さな、そしてできるだけ安価なお家だろう。
そういうことを公式は察したからこそ、きいちご林のお家を発売したんだと思う。
きいちご林のお家は腕の中にすっぽりおさまる小さなサイズで、Amazonだと2,000円ちょっとで買えてしまう激安なお家なのだ。
「え、シルバニアファミリーって子どものための玩具なのに、大人のためのお家なんて発売するわけなくない?」
と、思ったアナタ。
そんなことはない。
シルバニアの公式ことエポック社のホームページを見てみると、使命として「子供に夢と感動 大人に遊び心を」という言葉を掲げている。
大人に遊び心を。
公式は、大人たちもお客さんとして考えているのだ。
だからシルバニアは大人もたのしめるよう工夫した商品を発売してくれる。
「きいちご林のお家」の革新的な小ささと安さは、シルバニアの赤ちゃんブームが生んだものといっても過言ではない。
あとで振り返れば、2020年代を象徴するお家になるだろう。
写真うつりがいいたった1つの理由
新参者のくせにスケールのでかい話をしてしまった。
ここからは写真を撮る人間として、一気にスケールの小さい感想をつらつら述べます。
きいちご林のお家は、写真うつりがよかった。
なぜなら1階建てだから。
1階建てだといいことが2つある。
ひとつは明るいこと、そしてもうひとつはお家のフォルムが横長なこと。
2階の床がないぶん、かげにならず明るく撮れるし、お家全体が横長のフォルムだから、写真のフレームにピッタリおさまる。
ここ数ヶ月、父からパクった化石カメラでシルバニアを撮っていたところ、ひとまず「明るいは正義」という結論が出た。
ここから先はこまかい話になるので、写真に興味のある人だけ参考までに読んでもらえたら嬉しい。
私が最初に買ったお家は「はじめてのシルバニアファミリー」だった。
「はじめてのシルバニアファミリー」を撮り始めたときは、レンズについている2つの輪っかをグルグル回しながら半泣きでピントを合わせていたので、写真うつりがどうとか考える余裕はなかった。
1階がまっくら。
そのうち、2階の床を外すと全体が明るく撮れることに気づいた。
そしてつぎに「赤い屋根の大きなお家」を買った。
大きなお家は家具もたくさん置けるし、迫力がある。
少しずつカメラにも慣れてピントも合わせられるようになってきて、日差しがよく入る時間帯とか、写真を黄色っぽく加工することも覚えてきた。
が、ひとつ、「赤い屋根の大きなお家」には決定的な問題があった。
暗い。
特にいま写真を載せたのは、「赤い屋根の大きなお家」のなかでいちばん暗い部屋。
実際に眺めているぶんには、これくらい暗いほうが雰囲気があって好きなのだけど、カメラ初心者にとって暗いのは致命的だ。
なぜなら、カメラの腕がない(おまけに機材もない)ぶん撮れる条件が限られてくるから。
午後から夕方あたりにバツグンの晴れがきて、窓から太陽がガンガン入ってくる絶好の日じゃないとキレイに撮れない。
だから私のブログ内で、このお部屋の写真はたしかこの時の数枚しかないはず。
「赤い屋根の大きなお家」のなかでも超明るく撮れるところはある。取外し可能な「えんとつのお部屋」だ。
とても撮りやすいし、お部屋のデザインも好きなのだけども、床の面積がめちゃくちゃ狭いので家具をいろいろ置くことはできない。
そんなわけで撮りやすさだけを見れば、最初に買ったお家「はじめてのシルバニアファミリー」がよかった。
床面積もそこそこあるし明るい。
撮りやすいという理由で、このお家を撮ることが増えた。
ただ何度も撮っていると、やっぱり「ここがもうちょっとなぁ…」という部分も出てくる。
それが「もともとは2階建てのお家を無理やり1階建てにしている」ということ。
屋根は2階の高さにあるから、1階に家具をつめこんだうえで屋根まで写真におさめようとすると、天井の空間がかなり広く見える。
そして縦長フォルムのお家を横長の画面にすべて写そうとすると全体的に遠い絵面になり、人形の顔がとても小さくなってしまう。
これはこれで吹き抜け天井窓っぽくて可愛いけど、もうすこし近い感じでも写真を撮ってみたい。
そんな時「よさそう」と思ったのが、きいちご林のお家である。
実際めちゃくちゃよかった。
この角度から撮ると、大きいお家のようなリアルな雰囲気や迫力はないけど、とにかくおさまりが良い。お家の横長なフォルムが、写真のフレームにぴったり。
カメラ初心者にはとてもやさしい。
欲を言えば左側にも窓があれば最高に明るく撮れる。
赤ちゃんハウスにしても可愛いし、
大人っぽい雰囲気にしても似合う。
玄関あたりを撮ると一気に迫力がでるところもいい。
玄関前のスペースにすこし物が置けるのも好きだ。乳母車をぽんと置いただけで映える。
というわけで、もう少しはやくお迎えしておけばよかった。
大人版の入門ハウスである。
Amazonをぐるぐる回れば、プラス1,500円くらいでベビー家具も結構ぜいたくに揃う。沼が私をさそっている。
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