とある日、佐藤は横浜へ向かった。
目的は「シルバニアファミリーわくわくフェスタ2019in横浜人形の家」。
道に迷いつつ、やっとのことで辿りつくと、人形の家はばっちり閉館していた。
そうだ。
開館時間も休館日もいっさい調べていなかった。
というわけで翌日もう一度行ってきた。
わくわくフェスタの情報をさくっとまとめてみた。
といっても公式から抜き出しただけなので、詳しくは公式をチェケラ(クリックで「横浜人形の家」公式サイト内のページに飛びます)。
横浜人形の家は、海に近い静かな場所にあった。
この近くには横浜中華街もある。そっちは賑わっていたのだけど、10分ほど歩いて横浜人形の家の近くまで来ると観光客がぐっと減った。
写真左側にうつっている歩道橋から撮った写真がこちら。
入口付近がガラスなので、外からでも建物内の様子がすこし見える。
そこから見える物というのが、
キタコレ。
800円のチケットで横浜人形の家の通常展示も見られるということだったのでそっちも見てきたのだけど、まずはシルバニアファミリーわくわくフェスタの感想から。
「シルバニアファミリーわくわくフェスタ2019」
入口は地味め。
中に入ってすぐのスペースはこんな感じ。奥にうつっているのが入口だ。
地味な雰囲気だったので、入口を見つけた瞬間に「あ……思ったより……」とがっかりしたのだけど、最初の展示品で一気に心をつかまれた。
ドールハウス作品たち
ぱっと見の印象がシルバニアのそれではなかった。
明らかに馴染みのない雰囲気だ。
私が好きだったシルバニアとは違うけどやっぱりシルバニアだし、これはこれで一目惚れしてしまったし。
クオリティが激烈に高いし。
入口で振り返っているネコさんの立ち姿に命を感じた。
これからどこ行くんだろう。何のために香水買ったのかなぁ。
……というような、世界観の強いハイクオリティ作品たちが、息つく暇もなくどんどん来る。
あれ、コアラのお父さんがいる。
……イケメン。
ドールハウス作家さんとのコラボレーションだったり、ドールハウス協会とのコラボレーションだったりするそうだ。よく分かんないけどすごい。
そしてどうやら家具のほとんどは、作家さんの手作りではなく、もともとあるシルバニアの商品に塗装して質感を変えたものらしい。
「え?塗るだけ?それなら私にもできそう」という淡い期待を最初から最後まで粉砕してくるクオリティだった。
ちなみに作品たちは写真がすべてではない。
まだまだある。
会場内はわりと空いていたのだけど、大人オンリーで来場している人たちを何人も見かけた。みんな熱心に写真を撮っていた。
経済力という名の大人の本気でもってガチ愛を向けている人たちがたくさんいる。
勝手に一体感を感じていた。
シルバニア、奥が深い。
ジオラマ
ジオラマは、ドールハウス作品たちとはちがって、商品をリメイクしたものではなかった。THEシルバニアな雰囲気だ。
かといって単純に商品を並べてあると言えるような代物ではない。
これだけの数の人形なのに、ひとつひとつを見てもその配置やポーズに不自然さがない。
細かい部分まで物語を感じるし、電車とか動いてるし。
動いてるんですよ、電車が。
びっくり。
ソラマチのわくわくフェスタに行ったときもジオラマがあってかなり長いこと魅入っていたのだけど、今回はそれを上回る感動だった。
観覧にチケット代がかかるぶん、本気だなという感じがした。
まとめ
というわけで、「シルバニアファミリーわくわくフェスタ2019in横浜人形の家」のメインは、ドールハウス作家さんの作品たちとジオラマのふたつだった。
会場はわりと小さく、少数精鋭な展示だ。
ドールハウス作品とジオラマ以外の展示も見ごたえがあった。
そして個人的には、思いがけず、買い物の参考になった。
まずシルバニア商品に触れるコーナーがあった。
「きいちご林のお家」「赤い屋根のエレベーターのあるお家」「みんなでおとまりキャンピングカー」の3つと、家具と人形が少しずつ置かれていた。
じっさいに触って遊べたので、買い物の下見としてこれ以上ないチャンスだ。
「きいちご林のお家」を買うか一ヶ月くらい迷っていたのだけど、実物を見て欲しい気持ちが高まった。思ったより大きくて家具がたくさん入りそう……うーん欲しい。
ジオラマも眺めているうちに「これ欲しいなぁ」「あれも欲しいなぁ」から一歩踏み込んで「マジで買うか?」という思考回路になってくる。
一応「保留」という答えにしておきながら数週間かけて買う側に傾いていくんだから保留って言葉は便利ですね。
というわけで。
「シルバニアファミリーわくわくフェスタ2019in横浜人形の家」、展示を見るのも今後の買い物計画を練るのも楽しかったです。
みなさんもぜひ。
あ、ちなみに、ミュージアムショップにシルバニア商品が売っていましたが、スペースが狭いので品揃えはあまりよくなかったです。ご参考までに。
「横浜人形の家」通常展示
ここから先はシルバニアとは関係ないのだけど、通常展示も見ごたえがあったので感想文をば。
マスメディアでは、人形といえばお化け屋敷とかホラー映画とか、漠然と「不気味なもの」という扱いじゃないだろうか。
そのせいか私はいままで人形といえば「なんとなく不気味なもの」というイメージだったけど、実物を大量に見たことで少し変わった。
ソファがあったので休みながら大量の実物を見ることができた。
それでどうイメージが変わったかって、不気味さに立体感ができた気がする。
というのも、人形は愛されていたらしい。
しかも幅広い国で、幅広い世代の人に、いろんな種類の人形が。
光を受けていたから影もできた。
人形を「命あるもの」として大切にしていたから、物語が生まれたんだろう。
持主と悲しい別れ方をして人形が孤独になったら、それはやっぱり悲しい物語だろうし、それがお化け屋敷の題材になったりするのかもしれない。
考えてみればそうだ。赤ちゃんの泣き声も子どもの笑い声もお化け屋敷のBGMのためにあるわけじゃない。人形だって同じだ。
何事も、人が強く光を当てれば、影が濃くなる。その影だけを抜き取ったのがお化け屋敷。
人形、深いなぁと思った。相変わらず不気味なことに変わりはないけど。
そして印象に残ったのがミッキーとミニー。
デザインがだいぶネズミ寄りだった。
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